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今月のメトロニュース
2019.3.5発行 No297  
特集 版元さんリレーエッセイ 次に来るのはこの一冊! 今日もほのぼの日和

次に来るのはこの一冊!
作家 仁木英之

天地に燦たり  全国四千三百万のメトロ書店ファンの皆さまこんにちは。今月ご紹介するのはこの一冊!『天地に燦たり』(川越宗一・文藝春秋)
 このコラムで既に何度か書いているかもしれませんが、作家は他の誰かが書いた作品を前にしてくちびるを噛んだり涙を流したりします。
 私の場合、多くがそのネタやりたかった!とか、そういうやり方があったか!で転げ回っておるのです。それはもう、日々転げ回っています。数年前、大坂の陣で活躍した毛利勝永という人物の一代記『大坂将星伝』(講談社)を書いている時に朝鮮出兵について調べたことがありました。 物語の本筋とはやや離れるために単行本では描き、文庫ではほぼ割愛ということに相なりましたが、いずれこれは書かねばならぬと秘かに心に決めていたものです。ですが、この『天地に燦たり』と飯嶋和一さんの『星間航行』という朝鮮出兵モノのスーパーヘビー級王者がたて続けに刊行されてアタイもうノックアウト寸前ですよ。
 皆さまもご存じの通り、日本と朝鮮半島は有史以来、いや有史以前から深い関係にありました。日本人を構成する多くのものが大陸から伝来しましたが、そのかなりの部分が朝鮮半島というフィルターを通ってきたのです。長く深く近いからこそ描くのが難しく、そして面白い。川越さんは日本、朝鮮だけでなくさらに琉球という視点を持ち込みます。この琉球人のキャラがまた素晴らしいんですよ!(机を叩く
  朝鮮出兵という東アジア史の大事件が日、朝、琉の三つの視点によって新たな像を結ぶさまはまさに歴史ものの醍醐味であります。今の日韓関係、沖縄問題を考える手掛かりにもなる名著であることは間違いありません。 近年歴史小説は若手作家の台頭によって盛り上がりを見せています。直木賞候補の木下昌樹さん、『大友二階崩れ』の赤神諒さん、そして本書の川越宗一さんはここから先十年、二十年の歴史小説三羽烏となるとここに断言いたしますぞ。


(最近の仁木英之)

人さまの著作を誉めまくっているワイですが、ちゃんと小説も書いております。この一月に柴田勝家を主人公としたシリーズの第二巻『レギオニス 信長の天運』(中公文庫)が、そして二月末には現代の東京立川市を舞台としたご近所忍者もの『立川忍びより』(角川文庫)が刊行されております。次に来るのはこの一冊! の次に読むのはこの二冊でいかがですか。メトロ書店にて好評発売中!

 
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