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今月のメトロニュース
2017.12/10発行 No.271  
特集 リレーエッセイ ステンドグラス ぶくぶくコラム次に来るのはこの一冊!

ステンドグラス
作家 仁木英之

全国二千五百万メトロ書店ファンの皆さん、はじめまして。
小説家の仁木英之と申します。さて、あなたは本を選ぶ際に何を基準にしていますか。テレビやラジオで紹介されたから、ベストセラーランキングに載っているから、本屋大賞の上位に入ってるから、芥川賞や直木賞をとったから…
実に正しい選び方です。多くの人の目と手が、その作品の面白さを保証しているからです。
ですが、無数にある物語の中で取りこぼしはないでしょうか? 本当に面白いのに話題にならず、消えていく本は少なくありません。もちろん、作家は出す本が世の中に流通しているどの物語よりも面白いと信じて世に送り出すわけです。でもやっぱり、多くの人が手に取る本とそうでないものが出てしまう。 私は小説を書くことを生業としています。ベストセラーを出しているわけではありませんが、不思議なことに間もなく売れっ子になる作家を見つけ出せる特殊な能力があります。栴檀は双葉より芳し、売れっ子作家は行間より匂い立つのであります。
そんな私が記念すべき第一回目にオススメする作品はこちら!加藤元『1999年の王』(KADOKAWA、1400円+税)という作品です。 加藤さんはどちらかというと優しい色合いの作品(これらも実に良いです)を書いてこられました。この『1999年の王』では作風をガラリと変えて、ある保険金殺人にまつわる人々の動きを描いていきます。人々のつながりと断絶が時に抉るような筆致で描写されていきますが、この描きっぷりが実に匂うんですなぁ。犯罪もやはり人の営みの一つ。憎むべきものでありながらどこか愛しさや悲しみを伴います。著者の筆先はその機微をあますところなく書き尽くします。裁判記録や様々な視点を駆使して浮かび上がる「王」の肖像。小説としても十二分に楽しいのですが、大画面で見てみたい作品です。 クライムノベル好きには特にオススメ。エンターテイメントに昇華された罪と悪を存分にお楽しみください!



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サイン会にいらしゃった仁木英之先生

 
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