M0Cのお父さんたちへ 愚者の石様

 私が、初めて本と出会ったのは、3〜4歳頃だったと記憶しております。いつもは家にいない父が寝床の中で読んでくれたのが最初です。母や祖母も読んでくれたはずなのですが、なぜだか、父の読み聞かせの記憶しかありません。そのためか、父親になったら必ず子どもに絵本を読んでやろうと結婚する前から決めていました。
 
 実際に子どもができて、まだ、ハイハイをするかしないかのぐらいから読み聞かせを始めました。始めのうちは、絵本に手を伸ばしてページを破ったり、絵本をしゃぶったりして落ち着いて読むことができませんでした。しかし、時がたつにつれ、我が子は次第に自分から興味を示すようになりました。と同時に、私自身も絵本の世界に引き込まれていきました。
 
 そこからが私の絵本人生の始まりです。
今では,最低毎月3回は郊外書店や絵本専門店に足を運びます。
メトロ書店さんを始め,いくつかのおはなしの会にも参加させて頂いています。
 しかし、その中で思うことは,お父さん(男の方)の参加が極めてまれだということです。絵本屋さんにお父さんと一緒に来ているお子さんの姿を見たことは滅多になく、またおはなし会に来られる方もほとんどはお母さんです。もし,仕事等で忙しく,「一緒について行ってやれないまでも,家では読み聞かせをしているよ」というお父さんが多ければいいのですが…。

 私も男ですから,いくら定時になったからといってすぐに帰宅できるとは思っていません。会社員のほとんどは残業続きと言うことも承知しています。自分の都合だけでは帰れないこともわかっております。それでも,あえてお願いをしたいのです。1週間に1度でもいい,お父さんが絵本をひらいてあげてもらえませんか?1月に1度でもいい,一緒に本屋さんに行ったり,広い公園に遊びに連れて行ってもらえませんか?
 
 お母さんがいつも読んでくれる同じ本でもいい,何十回,何百回繰り返した本でもいい。お父さんにはお父さんしか出せない味があるのですから・・・。
 時々,近所やいくつかの集まりのなかで子ども達にお話を聞かせると,目を輝かせて聴いてくれます。素人の,しかもあかの他人である私のおはなしですらです。ましてや,子どもが大好きなお父さんだったらなおさらです。最初は落ち着いて座って聞いてくれないかもしれません。走って逃げ出すかもしれません。
 でも,怒らずに根気よく,お父さんのそばでゆっくり,読んであげてもらえませんか?きっと,優しい心が育つと思います。




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