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今月のメトロニュース
2017.5/16発行 No.264  
特集 版元さんリレーエッセイ ステンドグラス 横浜だより

ステンドグラス
「花の季節 」

メトロ書店副社長 川崎紀子

昨年一輪も花をつけなかったライラックの木に今年は10数房の花が咲いた。二年ぶりに見る薄紫の可愛い花だ。
寒さが峠を過ぎた頃から芽が膨らみ始め、花芽が付くか心配で毎日見ていた。今年は頑張って咲いてね、と声をかけたり、細い幹をなでていた。それが通じたのか小さな花芽が一つ顔を出し、日ごとにその数が増えていった。肥料を変えたのが良かったのか声かけが良かったのか、可憐な房が次々と咲いた。
私の故郷西宮市では姉妹都市スポケーン(米国ワシントン州)で、毎年5月に行われるライラック祭に市民からなる親善使節団を送っていた。
20代前半だった私も縁あって参加したその祭りは、市長さんを始め全員がライラック色のジャケットを来て馬に乗って行進した。そのあとから眩しいほど溌剌としたバトントワラーを先頭に鼓笛隊が現れ、各高校の趣向を凝らした出し物が延々と続いた。
沿道には見上げるような大木のライラックが房を垂れ、町中良い香りに包まれていた。祭りの夜にはパーティーで町をあげて歓待してくれた。
それ以来、実家の庭にライラックを植えたり、長崎に来てからも苗を見つけては植えたのだが気候に合わないのかなかなか育たなかったのだ。玄関脇のか細い鉢植えのライラック。花が済んだら大きい鉢に植え替えてあげるからね。
 ライラックの花を見るたびにスポケーンの華やかすぎるライラック並木と、市長さんらが着ていたライラック色のジャケット、そして幸せな青春時代を思い出す。

 

 
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