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2011.10/5発行 No.208  
特集 版元さんリレーエッセイ メトロインフォメーション 編集後記

特集
秋の夜長に読みたい!東野ミステリー『マスカレード・ホテル』

 この作品は、東野圭吾作家生活25周年記念第三弾という位置づけの作品です。 なお、全三作は次のとおり。
麒麟の翼
真夏の方程式
マスカレード・ホテル
第一弾 3月3日発売
 
第二弾 6月6日発売
 
第三弾 9月9日発売
『麒麟の翼』
 
『真夏の方程式』
 
『マスカレード・ホテル』
講談社
 
文藝春秋
 
集英社
\1,680
 
\1,700
 
\1,680
         
 第一弾の『麒麟の翼』は考えさせられる作品、第二弾の『真夏の方程式』は感動させられる作品、そして第三弾の『マスカレード・ホテル』はハラハラドキドキさせられる作品ではないでしょうか。(ちなみに、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、発売日が3の倍数になっています)
  他にもドラマ化や映画化が目白押しで、今年はまさに、怒涛の東野圭吾イヤーです。
  さて、その25周年記念の最後を飾ることになった『マスカレード・ホテル』のあらすじですが……。
  超一流ホテル「コルテシア東京」。フロントクラークで働く山岸尚美はある日、支配人からとんでもない話を告げられた。
  都内で連続殺人事件が発生し、警察の見解ではコルテシア東京が次の現場になるという。そこで、警視庁からの要請で、数名の警官をホテルの従業員として潜入させるというのだ。
  フロントは、宿泊客と接する機会が最も多く、ホテルの看板とも言える部署。そこに、フロント業務については素人の刑事が入り込むことになった。刑事の名前は、新田浩介。宿泊客や犯人に不審がられないように、どう見ても刑事にしか見えない新田を、どうにかして本物のホテルマンへと変えていかなければならない――。
  私にも新人教育を行った経験があるので、尚美の気持ちがよく分かります。読みながら、同情せずにはいられませんでした。 もちろん、新田刑事の大変さも分かります。ホテル従業員と警察官という、相容れない立場の主人公たち。宿泊客の言い分を全て受け入れ、快適さを提供することを目的としている従業員と、従業員や宿泊客の言い分を全て疑い、犯人を探す警察官では、対立するのも当たり前。当然、そこにはプロ対プロのぶつかり合いが生じます。
  でも2人には「事件を未然に防ぎ、宿泊客を守る」という共通した絶対的な目的があります。これがあるからこそ、お互いに対立しながらも、2人は協力して犯人捜査にあたっていけるのです。
  そして、様々な宿泊客との触れ合いの中で、2人の関係や内面に少しずつ変化が起きていきます。特に新田刑事が成長していく過程は読んでいて楽しめます。ラスト間際には、印象的な2人の会話があるのですが……それは読んでからのお楽しみです。
  また、本作は当然ながらミステリー小説としての醍醐味もあります。
  連続殺人の犯行現場には、数字のメッセージが残されていました。その謎を説いた結果、警察はコルテシア東京が次の現場だと割り出せたのですが…。
  犯人は何故メッセージを残したのか?次のターゲットは誰なのか?犯人の狙いは?目的は?物語のクライマックスには、予想だにしなかった驚きの真相が明らかになります。
  ホテル従業員の仮面を被った刑事。正体不明の犯人。入れ替わり立ち替わり現れる様々な登場人物たち。本作は、まさにタイトルどおりマスカレード=仮面舞踏会のようです。
  秋の夜長にふさわしいこのミステリー小説を、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
(本店 相良嘉久次)

<メトロスタッフいちおし!オススメトロ【東野圭吾編】>
容疑者Xの献身
『容疑者Xの献身』(文藝春秋、\660)  
ガリレオシリーズ初の長篇で、直木賞受賞作!東野作品に対して何となく「読まず嫌い」だった私が、一転して東野ファンになってしまった一冊です。テーマ、トリック、動機の全てが密接に関連していて、全ての真相が明らかになったときは、あまりの切なさに胸が押しつぶされそうになりました。最高傑作とも言われる名作です。
毒笑小説
『毒笑小説』(集英社 、\630)  
東野圭吾がすごいのは、本格推理モノばかりでなく、笑える作品も書けるところです! この『毒笑小説』は、ブラックなユーモアに満ち溢れた短編集。巻末には京極夏彦との対談も掲載されていて、これも一読の価値ありです。
名探偵の掟
『名探偵の掟』(講談社、\620)
本格推理の様々な「お約束」を破った、傑作ミステリー。本格推理作家である東野圭吾だからこそ書けた作品だと思います。
秘密
『秘密』(文藝春秋、\700)
妻と小学五年生の娘を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだ筈の妻だった─。98年度のベストミステリーとして話題をさらった傑作長篇!ラストが何とも切ないです。自分だったら、こんな「秘密」には耐えられません…!



 
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