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2011.4/5発行 No.202  
特集 版元さんリレーエッセイ ぶくぶくコラムステンドグラス

ぶくぶくコラム
『 福岡市 K・H様 』
 本を読んでいると、時間の流れ方が変わる感じがする。  
テレビや動画を見ている時よりも濃厚な充実した時間が過ごせているように思うことがしばしばあるのだ。
 ページをめくるごとに頭の中にはいろいろなイメージが浮かぶ。そして、さまざまな感情が湧いてくる。
 ミヒャエル・エンデの「モモ」という本がある。十五歳の時に学校の図書館で出会った本だ。読み終えた翌月にお小遣いすべてをつぎこんで、買ってしまった。どうしても、ずっと手元に置いておきたかったのだ。だから今も本箱の息子の「理科工作」の図鑑の横に並んでいる。私の心のバイブルだ。
 このお話のテーマは、時間。
 十五歳の私は、大人になりたくなかった。なにもやりたいことなどなく、長く感じて仕方ない退屈な日々を送っていた。
 そんな私に、時間泥棒から時間を取り返すモモは、本来あるべき時間の概念をおしえてくれた。
 時間貯蓄銀行の灰色の男たち(=時間泥棒)に時間を貯蓄するように唆され、忙しい毎日を送る人々は、まるで今の私たちのようだ。
 モモは、今という一瞬を誰にも渡さずに、自分のため、人のために使う。
 想像力で子どもたちと遊具のない公園で楽しく遊び、根気強く人の話を聞き、喧嘩の仲裁をし、人の悩みを助言することなくいつのまにか解決してしまう。
よく「時間がない」なんていうけれど、本当に私たちに時間はないのだろうか。
確かに命には限りがあるけれど、時間の使い方を見直せば、もっと豊かな時間がすごせるんじゃないだろうか。
 急いで、焦って、つまずいた時、私は「モモ」のページを開く。

モモ

『モモ』(ミヒャエル・エンデ、岩波書店、840円)


 
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