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2010.7/5発行 No.193  
特集 ぶくぶくコラム ステンドグラス

特集
恋愛漫画に恋をする

 
  これは、私の勝手な想像だが、現代社会に生きる皆様は、それぞれが大なり小なり「あること」について悩みを抱えているのではないだろうか…。かつて夏目漱石が描いた『こゝろ』(角川書店、340円)において先生とKが苦悩したように。
  またかつて、東野圭吾が『パラレルワールド・ラブストーリー』(講談社、780円)で描き出したように。
―― 人間誰しも、「恋愛」に悩みを抱えた事はあるのではないだろうか。
  私も人並みに(いや、人並みとまでは言えないかも知れないが)恋愛について悩んできた。今回、これまでの半生を振り返りつつ、読み込んできた「恋愛漫画」をリストアップしてみようと思う。ちょっとだけ、自分の恋愛も混ぜながら。
 小学校時代。思えば、「恋に恋する」お年頃だった。かなりの年数を振り返らねばならないので、全てを思い出す事は残念ながら出来ない。そこで、真っ先に思い浮かんだ漫画を紹介しよう。『天使なんかじゃない 全4巻(完全版)』(矢沢 あい、集英社、各1260円)。
  新設されたばかりの高校の、新しい生徒会を舞台にした不朽の名作である。主人公・冴島翠の前向きな姿に励まされ、涙する姿に心をふるわせた。今にして思えば、小学生時代の私の「恋」に対する憧れは、翠と晃の2人の姿に集約されるのかもしれない。秋の夜長の度に読み返していた記憶がある。
  天使なんかじゃない
  中学校時代。女子校に進学した為、身近に「恋愛」的な要素は全く見当たらなくなった。恋に興味が無いとはいわないが、いわば「都市伝説」的存在として受け止めていたように思う。この時期に一番印象に残っているのは、『ディア・マイン 全2巻(文庫版)』(高尾 滋、白泉社、各680円)である。
  主人公・倉田咲十子に対する、和久寺風茉のひたむきな純情に焦がれた。静かに育まれていった気持ちだからこそ、永遠に続く愛情を2人の姿に見た。
  ディア・マイン
  高校時代。引き続き女子だらけの生活に慣れきっていた私の恋愛は、全く進展を見せなかった。ついでに、どうしてもこの時期に読み込んでいた「恋愛漫画」を思い出せない。今から考えれば、心底恋愛なんてどうでもいい時期だったのかもしれない。
 
  大学時代。6年ぶりに共学に進学。これから先の恋愛事情は、ちょっとだけリアリティをまして、未だに思い出すのがつらかったりもする。よく読んでいたのは『ハチミツとクローバー 全10巻』(羽海野チカ、集英社、各420円)、 『君に届け』(椎名軽穂、集英社、各410〜420円)など。
  『ハチミツとクローバー』は、「登場人物全員が片思い中」という触れ込みに偽り無く、片思いの切なさを噛み締めるには最適の作品である。青春ってこんなものだよね、と振り返るにも最適。『君に届け』では、まっすぐな気持ちの大切さ、伝える事の難しさを考えさせられた。ついでに、猛烈に高校時代をやり直したくさせられた作品でもある。
  ハチミツとクローバー

君に届け
  以上、ざっとではあるが、私の半生と共にあった「恋愛漫画」をピックアップしてみた。恋愛漫画を読んで、前向きな気持ちになった事もあれば、悲しい気持ちになったこともある。主人公の前向きな姿勢には励まされたし、自分が失恋した時に、こっちが想っただけ相手も気持ちを返してくれるなんて、そんな漫画みたいな奇跡はめったに起こらないんだと思って涙したこともあった。いずれにせよ、「恋愛漫画」は私の気持ちを大きく揺さぶる存在だった。今も昔も。ちょっとだけ振り返ってリストアップしただけでも、読み返したい気持ちがむくむくと湧き出てくる。私の恋に対する憧れは「恋愛漫画」で培った。恋に対する姿勢もそこで学んだといえるかもしれない。
  ふと気付いたのは、「恋愛漫画」を読むときの私の状況・心境が、読んだ感想に大きく影響しているという事だ。当たり前の事かもしれない。それでも、その漫画の印象=そのときの自分の心境ということが出来るかもしれない。過去に嵌まり込んだ作品たちも、今読み返せば全く違った光を放ってくれるのだろう。主人公たちは、どんな顔をして私の目に映るだろうか。彼女たちの姿にいわば「恋」をしていた私は、再会にちょっとした緊張を覚えつつ、また出会うのを楽しみにしている。もちろん、新しい「恋愛漫画」との出会いも、随時募集中である。




 
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