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2010.4/5発行 No.190  
特集 版元さんリレーエッセイ ステンドグラス

ステンドグラス
「書物は宝」
  先日、長崎市立図書館で、林望先生の講演とサイン会が催され、招聘のお世話をした関係で、私も拝聴させていただいた。
  冒頭、先生は図書館は貸し本屋ではないのだから、基本的には一冊ずつの蔵書が望ましい。利用者の希望に応えて新刊を沢山入れ、大勢の人たちに回し読みされることで、本来なら販売されてしかるべき冊数の収入が無くなり、著者の利益が侵害されている、とユーモア交じりに訴えられた。(これは出版社や書店にとっても同様の問題である。) お話は古典についてであった。昔から日本には他国には例を見ない長い書物の歴史があり、「書物は宝」として大切に扱われてきた。今でも用紙や装丁などに心を砕いて出版されている。文字だけでよければ、すべて白い表紙でよい、ということになる。
  先生の近著『謹約源氏物語一』(林望、祥伝社、1500円)は、どのページもきれいに開けて読みやすい「コデックス装」という新しい造本法が採用されている。 これは「平安朝から中世にかけて日本の貴族の写本に用いられた古式床しい装丁法、「綴葉装」(てつようそう)を彷彿とさせる糸綴じの製本」と巻末にある。(表紙をはずしてみると良く分かる)
  この本の装丁は先生ご自身が手がけられたそうで、朱色に白の題名の下には、江戸期に流行した源氏香の組香を図案化した「若紫」。背には「夕顔」が配されている。(さすが!)先生の現代語訳はとてもリズムがよく楽しく読める。 「本は借りても良いが、買うものです」と最後に言われたが、ぜひ購入して手元に置いて愛読書にして欲しい「源氏物語」である。      (専務取締役 川崎紀子)

    
 
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