東京創元社 O様」
 
 飛行機が怖い。きっと生まれた時からだと思います。あまりの恐さに「オギャーッ!」と泣いていたと母親は証言しています。
 唐突に始めさせて頂きましたが、僕は飛行機が好きではありません。格好良く言わせてもらえば、ヒコウキ・コワイ症候群です(“症候群”の所が格好良いのです)。清水の舞台、いえ飛行機から飛び降りる気持ちで白状しました。飛行機に対する信頼度は13%です。高校の同級生だった田中くんへの信頼度と同じです。鉄の塊が空を飛ぶ現実を正視できない自分は、未熟者でしょうか。そして、これが問題になるのは出張の時です。
 例えば東京駅→博多駅を考えてみます。飛行機の場合は、3時間弱です。それに対して新幹線は、6時間です。2倍です。地に足をつけて移動するという儚い願望は、9軒隣の家に隠れてしまいました。もう見えません。
 そこで僕は決心しました。飛行機に乗るのは仕方がない。しかし、僕にもまだできることはあるはずだ、と。それが“飛行機に乗っているのを忘れよう”作戦です。まず思いついたのが、「アイマスクをして寝る」です。忘れるも何も意識がなくなるので、眠ってしまえば勝ち決定です。起きた時が着いた時。天敵は悪夢だけです。
 しかし、どうしようにも眠れない時もあります。そんな時こそ、我らが「読書」の登場です。やっとメトロニュースらしくなってきました。
 最近の出張でお世話になった、3冊を紹介させて頂きます。
 1冊目は、『隠蔽捜査』新潮文庫です。ご存じ今野敏の警察小説の傑作であります。最後には主人公を応援してしまいます。続編の『果断』もおススメです。
 2冊目は、『遠い太鼓』講談社文庫。村上春樹の海外滞在記です。旅行記が好きで色々と読んでいますが、その中でも群を抜いて好きな作品です。
 そして最後に、手前味噌ながら弊社の『百万のマルコ』(柳広司)をご紹介させて頂きます。本作ではあのマルコ・ポーロが謎解き役です。短編集ですが、どの謎も魅力的で、ぐいぐい読み進んでしまいます。降り忘れにお気をつけください。
 ご紹介した本はどれも面白いので、飛行機に乗っていない時にもおススメです。それでは、この辺でパソコンを閉じさせて頂きます。長々とお付き合いありがとうございました。飛行機だけに、オチがないのはご勘弁を。

O様プロフィール
千葉県出身。1981年生まれ。気付けば早くも27歳。九州地区は昨年の4月から担当。現在の趣味は、知らない街をぶらりと歩くこと。将来の趣味は、ゴルフ。
 
   

 
 
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