2008年2月5日号・第164号 news@metrobooks.co.jp(←投稿はこちらへ)


『トーノ、憧れのトヨザキ社長に会う!』
JPIC読書アドバイザー養成講座にて
メトロ書店 本店  東野 慎一郎

  皆様、「書評家」という存在をご存知でしょうか? 様々な書評家がいますが「本読み、本の紹介のプロ」という説明が簡単でわかりやすいと思います。『文藝春秋』『ダ・ヴィンチ』などの文芸誌・文芸情報誌はもちろん、ビジネス誌やファッション誌など様々な雑誌や媒体で本を紹介しているのが「書評家」です。
  さて、その書評家たちの中で、最も人気のある書評家と呼んでも過言ではないのが豊崎由美氏です。『本の雑誌』『TV Bros.』『GINZA』など様々な雑誌やラジオ、テレビなどで面白い本を幅広いジャンルの中から紹介しています。また、面白くない本を辛口コメントでバッサバッサ斬りまくるキャラが人気を博し、巷では「トヨザキ社長」と呼ばれています。
  そのトヨザキ社長の公演を聞く機会に、学生の頃から憧れていたトーノは巡り会うことが出来ました。過激な発言が多く一部しかお伝えすることが出来ませんが、より面白く本と向き合うためのアドバイスなどを語られましたので、ご紹介したいと思います。

「読み比べ・再読」の面白さ
 『ロング・グッドバイ』や『カラマーゾフの兄弟』をはじめ、現在は海外作品の新訳ブームです。この話題に触れ、トヨザキ社長は「読み比べ」の面白さを語られました。
  トヨザキ社長は、カフカの『変身』を読み比べし、池内紀氏による訳(白水社)で「どんだけー」な面白さに気付いたそうです。ひとつの海外作品を様々な翻訳本で「読み重ねる」ことで、新しい発見と出会うことができるそうです。
  「読み重ねる」という意味で、「再読」も奨励されていました。ご自身は、ジョイスの『ユリシーズ』を初めて読んだときは、何が面白いのかわからなかったそうです。その後、様々な海外作品を読んだり『ユリシーズ』と関連のある本を読み漁った後にもう一度挑戦されたそうです。すると、初読のときとは全く違って、面白く夢中になって読んだそうです。実際、私は再読をほとんどしない人間ですが、このお話を機に再読を始めてみようと思いました。

  この他に、出版会の現状を語ったりと、書評どおり、奔放なトヨザキ社長の公演でした。ただやっぱり、本当に「面白い本」を紹介することに真摯な姿勢で挑む書評家・豊崎由美の顔も見ることが出来ました。仕事上、新刊や話題書を紹介することが大半ですが、時流に関係なく、いつ読んでも、何度読んでも面白い本を店頭やメトロニュースで少しずつでも紹介していきたいと思います。

トヨザキ社長の著作と 紹介された本の一部
■『そんなに読んで、どうするの?』
(豊崎由美、アスペクト、1680円)
■『小説の技巧』
(デイウ゛ィッド・ロッジ、柴田元幸・斎藤兆史訳、白水社、2520円)
■『なぜ古典を読むのか』
(イタロ・カルウ゛ィーノ、須賀敦子訳、3465円、※絶版)
 
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