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ステンドグラス

2005年1月5日号・第127号 news@metrobooks.co.jp(←投稿はこちらへ)

メトロスタッフに聞きました
売れた売れないに関わらず2004年一番心に残った本!!
 本店店長・野馬新司
「日本縦断 徒歩の旅」(石川文洋、岩波新書、¥735)
 現役を引退した元・報道カメラマンの著者(65歳)が、北海道から沖縄までひたすら歩いた日本再発見の記録。日本の風物・人情と楽しんだ旅の後、思わぬ結果が・・・。何と持病の高血圧も数値の高かった血糖値等のあらゆる数値が元気な若者にも負けぬ程の正常値になっていた。もうすぐ同じ世代を迎える中高年(私のこと)に元気を与えてくれる一冊です。

浜町店店長・山口美奈子おすすめの本
「ねこのばば」(畠中恵、新潮社、¥1365)

身体が弱くて年中寝込んでいる大店の若旦那と若旦那に懐いて(?)いる妖怪たちのお話。
「ねこのばば」は「しゃばけ」(日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作品)のシリーズ作3弾ですが、若旦那の病弱っぷりと個性あふれる妖怪たちは健在です。妖怪好きな方は一見の価値アリ!


博多店店長・山下顕治おすすめの本

新人だった!」(原田宗典、角川書店、¥1470)
 山下が博多店副店長に就任した直後に発売になった1冊。
原田氏のエッセイを15年近く愛読している山下。氏ひさびさのエッセイということで、発売日にさっそく購入してページをめくるも、ほんの数ページ読んだところで、どういうわけだか本を閉じてしまう。
 この本は、現在作家として活躍している原田氏の、若かりし日の回想録。
大学を1年留年した後にコピーライターのアシスタントとして働きだした頃のことが書かれているのだが、作品中の若き原田氏が直面する
「他の人より『回り道』して就職し、右も左も分からない世界で右往左往」という状況が、当時(副店長就任直後)の自分にあまりに似ている(ような気がした)ため、とてもじゃないが読むに堪えなかったのだ。「字面を追う」ことはできるかもしれないが、「読んで楽しむ」ことは到底できない…。壊れ物を扱うように本棚に収め、そのまま放置すること4ケ月。
 それなりに仕事に慣れてきた(と自分では思っている)今なら、読めるはずだ!そう思い、意を決して読んでみると…
とっても面白いです。理屈抜きで。原田氏ならではの卓越した言語使いのセンス、あいかわらず健在です。
普通の人なら失意に沈む場面でも、原田氏の「言葉のマジック」にかかれば、腹の底から笑えるコミカルシーンに早変わり。ほんと、魔法です。「絵も、写真もない。活字だけの本なのに、こんなに笑えるのか!」と、「言葉の持つ力」を、再認識させてくれます。ハラダファンの方のみならず、「面白い本を読みたい」と思ってる方、就職を控えた学生さん、あるいは、自分の進む道がまだ見えない人。そのほか、かつて「新人だった!」すべての方に、オススメしたい本です。

*専務より:そう言ってる割には堂々としていたような?


本店副店長・北野英輔おすすめの本
「テーブルの上のファーブル」(クラフト・エヴィング商会編、筑摩書房¥1575)

 『本の中に迷い込む』一言でいうとそんな感じです。読み終わるのが惜しかった。読書好きのための、手品的な本。すべては机上の空論から、すなわちテーブルの上から始まってゆきます。クチからデマカセが、だんだんおいしそうな中身になってしまいます。ぜんぶが、余白に書かれたような一冊です。ちなみに『ファーブル』は昆虫記ではなくて、fable 「寓話」のことです。


本店主任・田中政美おすすめの本
「センセイの鞄」(川上弘美、文春文庫、\560)

40歳目前の女性と、30と少し歳の離れた元恩師の恋模様。出勤の往復のバスでなにげなく読んでいた本でしたがいつしかこの本の世界に入り込み、いつしか私の2004年ナンバ−ワンの一冊へなっていました。大人にこそわかる恋愛小説がこの本ではないでしょうか。
なんとなく食わず嫌いの方でもこの本をきっかけに川上弘美ワ−ルドをご体験ください。
*本書の初版は2000年、2004年に文庫化されました。


本店コミック&児童書担当保池絵美おすすめの本
「なつのいちにち」(はたこうしろう、偕成社、¥1050)
 
 夏の色、夏の音、夏のにおい・・・。絵本を開いた瞬間に、たちまち田舎の夏にあなたもタイムスリップしているはず。とにかく風景や少年の描写がうまい!この絵本にはじめて出会った時、私はワクワクとドキドキと切なさで胸がいっぱいになりました。
 まさしく、昨年の一目惚れな一冊です。


本店ビジネス書担当・吉田裕おすすめの本
「小生物語」(乙一、幻冬舎、¥900)

 乙一さんがネットで書いている日記を一冊の本にまとめたもので、友人とのバカ話や、ちょっとした裏話など、思わずクスリと笑ってしまうエピソード満載の一冊です。いつも乙一作品のあとがきを楽しみにしているあなた!あとがきだけを読んでいるあなた(笑)におすすめです。

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