メトロニュースメニューへ
今月の特集へ 版元さんリレーエッセイ
ブクブクコラム ステンドグラス

朝日新聞社出版局 販売促進課 M・S様 
 
 「助けてくれぇー!!」と思うとき、いつも自分を救ってくれる本に出合っていた。

 高校卒業後1年間の浪人生活を経て、再度大学受験に臨み、すべて不合格。2年目の浪人生活が始まったころ、満開に咲く桜を見て涙していたときに出合ったのは、遠藤周作の作品でした。『沈黙』『深い河』『ぐうたらシリーズ』・・・。遠藤周作が2浪をして、大学に入ったという経歴だっただけで、彼に共感し、作品を読み漁っていただけだったと思うが、当時は心が落ち着いた。

 やっとのおもいで大学に入学したが、講義の退屈さに落胆。
そんなときに出合ったのは、「牧野富太郎」の描く植物画集や本人に関する伝記と「竹久夢二」の女性画や詩集でした(今考えると、どうしてハマッタかは、謎)。「牧野富太郎」の植物に対する観察眼に驚かされ、本人の伝記を読む。「竹久夢二」の描く女性の首筋(うなじ)の美しさにハマリ、ほるぷ出版から発売されていた、大判豪華画集(タテ55センチ×ヨコ37cm×束10cm・重量11.8kg・定価78000円)を買い、じっくり、うっとり眺める。当時の私にとって、大学の講義以上の価値があった。

 そうかと思えば、宮本輝『錦繍』『命の器』を読んで、恋愛や死について考えることも・・・。 今思えば、学生時分に出合った作品は脈絡があったとは思えないが、とにかく刺激をもとめて、本屋に足を運んだ。その結果、計り知れない満足を得ていた。

 悶々としている時、なにかを求めようとしている時、気持ちが曇りになった時には、反比例するように、本屋の棚がきらきら輝いてみえていた。これは今も変わらない。

 入社して以来、雑誌の取次交渉の仕事を3年間してきた。9月から販売促進課に配属になり、今では、書店様の棚がぎらぎら輝いて見える!(商売も大切ですが)学生のころの自分が得た感動や恩恵を与えられる棚を、書店様と共に築いていけたらと考えています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

プロフィール

 197?年生まれ 
東京都府中市(競馬場・サントリー・東芝・刑務所がある市)生まれではあるが、東京生まれには見られることは稀。南国の血も流れる。
趣味は、ドライブとコイン洗車、カメラで人物撮影など。



*M・S様ありがとうございました。シ、シブイご趣味で!来月のコラムはTS社Y様の予定です。お楽しみに!

今月のTOPへ