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ステンドグラス

2004年12月5日号・第125号 news@metrobooks.co.jp(←投稿はこちらへ)

メトロ研究所E 違いがわかる読者になろう!
本の匂い特集 
 ことの起こりは昨年の本紙10月号、マガジンハウス・宮下さんの原稿だった。「『週刊○○』の甘いニオイ、『月刊ララ』のタケノコの皮のニオイ、『△△食材図鑑』の重金属臭、みんな違います。もちろん『○潮文庫』と『文□文庫』のニオイも違います。嘘だと思ったらニオイを嗅いでみてください。訓練を積めばニオイで何の本か分類することも出来ます!」
 そうだ、今まで何気なく嗅いでいたけど、そう言えばそれぞれ匂いが違うではないか!ということで、実際どうなのか調べてみました。
 こんな企画につきあってくれたのは、MMCメトロミステリー倶楽部の部員たち男女7名。自ら良き探偵を目指す彼らの嗅覚はいかに?
 比較の対象となったのは雑誌(いずれも本年発行)「週刊文春」(11月11日号)、「週刊文春」(2月5日号)、「週刊新潮」(11月11日号)、「文藝春秋12月号」、「すばる12月号」、「婦人公論」(11月22日号)、「クロワッサン」(11月10日号)、「家庭画報12月号」の8誌。「週刊文春」だけは古本と比較するために今年の2月発行のものも比較。
 ざっとまず匂いを嗅ぐだけでいくつかの特徴があることが。(下図参照)。わら度とは藁(わら)の匂いがどれぐらいするか。すっぱ度は酸味、ツンとする匂い。新刊度=説明が難しいが、いわゆる、あ、新しい本の匂い!。人工度=自然界に存在しない匂い、たとえば接着剤とかシンナーとか。雑味=いろんな匂いが混じりあっている匂い。澱粉度=うどん玉など粉系の匂い。

注:度数の解説は本文を。5段階
  クロワッサン、家庭画報以外は、グラビア以外のページの匂いで比較。度数の高低は本誌の内容の良し悪しとは無関係ですので、あしからず。

雑誌名 総合好感度 わら度 すっぱ度 新刊度 人工度 雑味 澱粉度 印刷会社 コメント
週刊文春
11/11号
4.7 - - - - 大日本印刷 匂いは少ないが、悪くない匂い
週刊文春
2/5号
4.3 - - - - - - 大日本印刷 新刊に比べて匂いはさらに微小
週刊新潮 4.5 - - 0.5 - 凸版印刷 キ ャ ラ メ ル 箱の包装紙の匂い
文藝春秋
12月号
- - 0.75 - 凸版印刷 好感度高し
すばる
12月号
3.5 - - - - 大日本印刷 熟成に失敗した香り
婦人公論
11/22号
- - - 大日本印刷 上品、やさしい香り
クロワッサン11/10 - - - 凸版印刷
千代田印刷
セメダインの匂い?
家庭画報
12月号
1.5 - カ ウ ン タ ー の針がふりきれた - - 共同、凸版、東京印書館 頭痛がする匂い?

インクの匂いや、接着剤の匂い、などによっても、ずいぶん匂いが異なることがわかった。また印刷会社によって、匂いに共通点があるかと調べてみたが、残念ながらそこまではっきりした共通点は見出せなかった。ただ、比較的人工度の高い「クロワッサン」と「家庭画報」は、複数の印刷会社で印刷されていることもあり、(グラビアページなどか?)少しは関係があるかも知れない。
 検証にあたったMMC会員の意見では、最も好感度の高い雑誌は、「文藝春秋12月号」であるとの意見の一致を見た。
 なお、他にも単行本の匂い比較をしてみたが、結果はMMCメトロミステリー倶楽部12月号会報とHPにに掲載する。次回は出版社は印刷会社の方にも話を聞いてみたい。


 
ちなみにメトロメンバーズカード会員様にも「本の匂い」に関するアンケートにご協力頂いた。結果は下記の通りである。

回答者数:30名

Q1:あなたは本の匂いが好きですか?
  はい27名 いいえ0名
  どちらとも言えない 3名

Q2:あなたは本の匂いを嗅ぐと(あるいは書店に行くと)トイレに行きたくなったことがありますか?

  はい8名 いいえ21名
  どちらとも言えない1名 
  はいの回答のうち、大5名、
  小0名、どちらも3名

Q3:図書館でも同じようにトイレに行きたくなったことがありますか

  はい7名、いいえ23名
  はいの回答のうち、大4名、
  どちらも3名

 その他コメントに、「大です。普段から便秘で困っているワケでもないのに本当に不思議です。そのためどこの本屋さんでも一番近くのトイレを知っています。図書館でも、本棚の前でタイトルを見ているだけでもよおしちゃいます」(KnockOut様・女性・40代)「特に辞書系の匂いが好き。博物館で働いていた頃、江戸時代の本の修復に携わっていた2年間は長年の便秘から解放」(るんを様・女性・30代)「自分はトイレに行きたくなることはないが、弟はよくそういうことがあったようです」(イ・ビョンホン・男・40代)

 本の匂いを嗅ぐと、便意を催す?書店で長年働いている者にとっては、意外に感じるが、「本は心の栄養だから、匂いを嗅ぐだけで満腹になるのかな?」(たいち様・男性・30代)のように、まさに本は心身ともに良いものであると言えるのかもしれない。
 皆さん、健やかな精神・健全な肉体のために本屋さんへ行きましょう!!


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