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版元さんリレーエッセイ
このコーナーでは、お客様から寄せられた本に関するコラムをご紹介しています。
「月の魅力と南半球」長崎市 ★The kaz Times★様

 皆様は、お月様をゆっくり眺める時間を最近持ったことがありますか。かく言う私も偉そうな事は言えません。
 なぜ七夕の日は、雨が多いのでしょうか。梅雨6月の七夕は、陰暦では7月7日です。晴れの確率が高かったはずです。現代の日本は明治以降、太陽暦を使っているからでしょう。
 
 人間の精神と行動は、月の満ち欠けに同調しているようです。もし、あなたが、人生で大切な決断をする時は、上弦の月からの数日間と満月を過ぎて下弦に至る数日間をお薦めします。この時期は、分析力・判断力が適度に高まる時期と言われています。
 
 そんな判断とは無関係に、ニュ-ジ-ランドへ行ってきました。一人、ホテルへ帰り、眺めた天体に心を奪われてしまいました。天の川・南十字星。もう三時間も陶酔しました。そしてふと想うのですが、「南半球の月の軌道や形は、北半球とは逆なのだろうな-」と。
そんな事を考えていますと、宇宙のことについて訳がわからなくなって来ます。大自然と同様、月や天体の事を考えると日常の些事など「どうでもいいや」なんて思えて来るから不思議です。
 
 平安朝前期の9世紀末に「竹取物語」が書かれています。かぐや姫は、陰暦8月15日の満月の夜に、月の世界の使者に守られて昇天しました。決心を実行に移す日は、満月の日が良さそうですね。

  長崎に「月の美術館」があります。喧噪に満ちた街中とは違う「心満ち足りる時間と空間」を与えてくれます。画家さんは、月をアクリル水彩で描いていらっしゃいます。その青い透明感に引きつけられてしまいます。

  人間の体の70%は水分です。海に干満があるように、私達も影響を受けています。月をゆっくり眺めるゆとりを持って、その不思議な魅力を味方にしたいものですね。
人生のツキを失わないために。

「月」「月の美術館」「ニュ-ジ-ランドについての事」などは、
★The kaz Times★ http://www1.cncm.ne.jp/~kaz/ に掲載してございます。

「運命が怖いくらい変わる「月」の事典」(櫻井秀勲、三笠書房、王様文庫、¥619)


長与町・風のフジ丸様

 職場の若い女性が、1冊の本を抱えている。興味を覚えて尋ねると、「世界の中心で、愛を叫ぶ」(片山恭一、小学館、¥1400)だとの答え。確か、メトロのベストセラーで名前を見たなあ。TVのCMでも見たような気が…と思っていると、「お読みになりますか」と言ってくれた。若い女性と共通の話題を持ちたいというのは、全国3千万オジサンの共通の願いである。もちろんすぐに借りて読むことにした。「泣けますよォ」という言葉に、泣く準備も万端に整えた。
 そして、読み始める。
 きれいな話だ。素直な、奇をてらわない、ラブストーリーである。よくできている、と思う。若い人に人気があるのもよくわかる。特に、病室でアキが「お別れね」というシーンは、よかった。そしてラストシーン。切なさを抱え、そ
れでも人は生きていかねばならない。オジサンにも、じ〜んときてしまうよ。
 
 それではお返しに、オジサンとっておきの、ラブストーリーを紹介しよう。
 
 45歳の若さで世を去った気鋭のジャーナリスト・近藤紘一氏の「サイゴンから来た妻と娘」(文春文庫・大宅壮一ノンフィクション賞受賞作)を読んだことはあるだろうか。70年代末に出た、秀逸な作品である。その本では近藤氏は、サイゴンで子持ちのベトナム人女性と出会い、結婚するのだが、これは氏にとっては、再婚である。最初の夫人とは、死別だった。
 
 その、死別した夫人との出会いと、新婚時代を記した短いエッセイが、「夏の海」。これは「目撃者・近藤紘一全軌跡」(文春文庫)におさめられている。これほどまでにきれいなラブストーリーには、そうそうお目にかかれるものではない(ちなみに、「目撃者」の序文は、故・司馬遼太郎氏が近藤氏の葬儀の際に読んだ弔辞である。また、この本の編集は沢木耕太郎氏が行った。これらからも、近藤氏という人をわかって頂けるだろう)。
 
 実は、「世界の…」を読んだ際、ある場面で、「作者の片山氏は、きっと「夏の海」を読んだに違いない!」とオジサンは確信したのだ。それがどの場面なのかは、これから読む人のために、黙っておくことにしよう。それでは、 お楽しみに!  
ブクブク・コラムでは読者の皆様からの投稿をお待ちしています。テーマは「本」に関することならば自由。字数は800字程度。採用された方には図書券をさしあげます。宛先はこのメールまで。news@metrobooks.co.jp ペンネームと題名もお忘れなく!
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