PHP研究所 第一普及本部 T・M様

今年の「読み初め」は…

 
新年あけましておめでとうございます。

 社会人一年目のせいか、私の2002年は時計の針が狂ったのかと思えるほど猛スピードで過ぎ去っていきました。週に一冊以上本を読むという目標もどこへやら・・今年こそは週一冊を達成したいものです。
 さて、この時期、私が一番悩むことは、「読み初め」をどの本にするか、ということです。読み初めの本によって、その一年の方向性が決まりそうな気がして、本選びにも自然と力が入ってしまいます。まるで宝くじを当てるような気分で本棚を見てしまうのは私だけでしょうか?
 私の場合、実際に大きく方向性を決めた読み初め本というのはなかなかありませんが、間違いなく決めたと言えるのが一つあります。井上靖の「あすなろ物語」です。
久々に読もうと思って、山積みになった文庫本と格闘すること一時間。やっとの思いで見つけ出した「あすなろ物語」。ブックカバーのすみっこに几帳面な字で「97年1月6日」との書き込みを発見。高校三年の読み初めの本です。
 この頃の私は、ただ単に大学に行くことだけを考えていました。その後の目標なんてありませんでした。ですがこの本によって、本の魅力にとりつかれた私は出版業界に入ることを、この時決意したのです。今、曲がりなりにも出版に携わっているのを考えると、とてもいい出会いだったと思います。まあ、本にはまりすぎて、一年浪人というおまけつきですが。ただ、目標ができたというのは大きなことだったと思います。一冊の本がこれほどに人の人生に影響を与えるのかと考えると、改めて本の持つ力に畏敬してしまいます。
ところで、皆さんはもう読み初めの本をお選びですか。まだでしたら、私のように宝くじを当てるような気分で選ぶも良し、読み初めということを意識せずにいつも通りに選ぶも良しです。どちらにしても本選びはとても楽しいですよね。私は悩んだ挙句、「あすなろ物語」に決めました。初心に帰るつもりで。
 それでは、皆さんの読み初めが素晴らしいものでありますように。

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