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版元さんリレーエッセイ 編集後記
娘のストーリーテリング  本紙編集長 鈴木綾子

 今年小学生になる娘がすっかり「指輪物語」にはまっている。と言っても原作はまだ読めないので、映画の方だが。
 そもそも彼女がファンタジーにはまるようになった原因は今年の正月にあった。毎日絵本を読んであげていたのが、その日に限って「これが読みたい」という絵本がなかった。そこで私は試しに「ナルニア国物語」の第1巻「ライオンと魔女」を読み聞かせることにしたのだ。もちろんそのまま読んだのではまだ難しいので、易しく説明しながらだ。ファンタジー好きの私の血を濃く受け継いだのか、娘は小人や魔女の存在、この世とは別の幻の世界があること、魔法の地図などの存在にすっかり魅せられてしまい、以来、毎晩ナルニアシリーズを読め、読めとうるさい。
 そこで偶然見せてしまったのがTVでやっていた映画「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」。3時間もあるこの映画を娘は何度も繰り返し見て、中つ国の政治状況や、ホビットたちの関係、エルフの耳の形にいたるまですっかり覚えてしまった。この面白い話を誰かに聞かせたい、そう娘が考えて相手に決めたのがおじいちゃん。
 毎日、朝食と夕食の時に、「どこまで話したっけ?」とおじいちゃんに向かって「指輪物語」を一から話して聞かせる。おじいちゃんの方は辟易して「もう終わりの方まで聞きました」。「えっ?どこまで?」「エルフのお姫様が川を氾濫させたところまで」「あぁ、それはまだはじめの方です…。では、そこでフロドは…」という具合にお話はどんどん進んでいく。おじいちゃんは娘が最後に「では今日話したことを復唱してください」というのでちゃんと聞いていなくちゃいけない。毎日娘と顔を合わせるたびに逃げ腰だ。
 まだまだ話は終わりそうにない。映画「ロード・オブ・ザ・リング2」も見せるべきかどうかも悩んでいる。


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