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版元さんリレーエッセイ 編集後記 編集長の読書日記
 祥伝社 販売部 I・M様 

 
ノスタルジー

 久しぶりに実家に帰ったときのこと。
物置の整理をしていると子供の頃読んだ本が入ったダンボール箱が続々とでてきた。中を開けてみるとシャーロック・ホームズやアルセーヌ・ルパンのシリーズや、小学館の「少年少女世界の文学」全24巻ものもあった。勿論、「サイボーグ009」や「ワタリ」といった懐かしいコミックもでてきた。 本の整理とははかどらないもので、ついつい作業を中断して読み耽ってしまう。その本がジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」だった。この本は小学生の頃はまりまして何度も読み返しストーリーもほぼ暗記している作品です。
 
 当時(35年前)住んでいた実家は名古屋市内でありながら田んぼと雑草が生い茂る原っぱが広がり、ぽつぽつと家やアパートが建ち始めた典型的な郊外だった。近所の子供たちにも東北や九州からの転校生が多かったと記憶しています。その中に九州出身のY君という子がいました。彼は小学4年生にしてはませていて、魚釣りの仕掛けに詳しかったり、タンポポの若葉は食べられ根は薬になることなどを教えてくれた。彼が中心となって子ども5人で無人の廃寺に探検に行ったことがあった。おやつのお菓子を持ち寄って、まあ「スタンド・バイ・ミー」みたいなものですね。当時僕は「十五少年漂流記」にかぶれていましたからサバイバルごっこにワクワクでした。ブリアン(主人公)はY君。僕は投げ玉の得意なバクスターになりきって野良猫相手に奮闘していた。
 
 そんなことを思い出しながら読んでいると、「パパなにしているの。もう夕飯だよ」と娘が呼んでいる。気がつくと脚や腕に蚊に刺された痕が数箇所。かゆみも気がつかず熱中していたようだ。
 
 その後も読んだ本は井上靖や松本清張など昔読んだ作家の未読作品ばかり。
 平井堅の「おじいさんの古時計」が流れると知らずしらず口ずさんでいる。まだノスタルジーに浸る年でもないのに。

 
I・M様プロフィール
44歳 O型・趣味:山歩き 写真
好きな読書ジャンル
 敢えていうとミステリ、紀行文となりますが雑多で自分でも傾向がわかりません。 





★I・M様、ありがとうございました。
次号はF社F様の予定です。お楽しみに。

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