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版元さんリレーエッセイ ステンドグラス 編集長の読書日記

2002年4月5日号・第94号 news@metrobooks.co.jp(←原稿はこちらへ)

毎年4月23日は「世界本の日」、そして「子ども読書の日」!編集長 鈴木綾子

 昨今、少年少女らによる痛ましい事件が後を絶たない。人を人とも思わない残忍な、それでいて幼稚な事件は決して許されるべきではないと思うが、その事件の背景や犯人の動機等を聞くうちに、それらの少年少女が心理的に追い詰められていたケースが多いと思う。例えば、学校でイジメに合っていたり、優等生が親からの圧力に耐えかねて、とか、誰も自分を理解していないと思い込んで等である。
 
 しかし、そういうことを聞くにつれ、私は「どうしてそこまで一途に思いつめてしまったんだろう?」と思う。と同時に、「この子達はあまり本を読んでいなかったんじゃないだろうか?」とも思う。
 
 勿論、本を読む子がいい子で、読まない子が悪い、と言いたいのではない。同じようにイジメを受けている子が主人公の本、親の愛情に飢えた子の本(純文学なんてほとんどがこのタイプだと思うが)、本を読むという行為は様々な人生の擬似体験ができるのだ。あれやこれやの選択肢が人生の中にはたくさん隠れていて、それを選ぶ手助けをするのが「本」だと思うのだが。
 
 少し前にヒットした映画「ユー・ガット・メール」の中に
  「You are what you read.」
 というセリフがあった。意訳すれば、「どんな本を読んできたかによって、その人自身が決まる」という意味だが、私はこの言葉が好きで、お客様に本をご提供するときでも、いつもこの言葉を胸に思っている。まさに、本はその人にとっての心の糧なのだ。

 さて、昨年12月に素晴らしい法律が制定された。
 その中でも特に皆さんにご紹介したい部分を抜粋してここに記したいと思う。


「子どもの読書活動の推進に関する法律」
(法律第154号制定)(抜粋)

第2条(基本理念)
 子ども(おおむね18歳以下の者をいう。以下同じ。)の読書活動 は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力 を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上 で欠くことのできないものであることにかんがみ、すべての子ども があらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行 うことができるよう、積極的にそのための環境の整備が推進され なければならない。

第3条(国の責務)
 国は、前条の基本理念にのっとり、子どもの読書活動の推進に関 する施策を総合的に策定し、及び実行する責務を有する。

第5条(事業者の努力)
 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、基本理念にのっと  り、子どもの読書活動が推進されるよう、子どもの健やかな成  長に資する書籍等の提供に努めるものとする。

第6条(保護者の役割)
 父母その他の保護者は、子どもの読書活動の機会の充実及び読 書活動の習慣化に積極的な役割を果たすものとする。

第7条(関係機関等との連携強化)
 国及び地方公共団体は、子どもの読書活動の推進に関する施策 が円滑に実施されるよう、学校、図書館その他の関係機関及び  民間団体との連携の強化その他必要な体制の整備に努めるもの とする。

第10条(子ども読書の日)
 国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深める とともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため  に、子ども読書の日を定める。
2 子ども読書の日は、4月23日とする。

 

 メトロ書店は今まで、毎月第4土曜日の絵本おはなし会や、MOCめとろおやこくらぶの運営、JPIC読書アドバイザーによる本のご紹介など、子どもたちが本とふれあう機会を積極的に推進しているが、この法律が施行されれば、今まであまり本に縁のなかった子どもたちも本を手にするチャンスが増えるだろうと期待している。

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