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版元さんリレーエッセイ ステンドグラス 編集後記
メトロ書店専務 川崎紀子 
 「九月になれば」  

 ずいぶん昔のことで、内容も出演者も忘れてしまったが、たしか「九月になれば」という洋画があったと思う。  九月になれば、何となくさわやかな気分になる。長い夏休みの子供たちで、ざわざわしていた町の空気もひっそりとして、空の色も急に秋めいてくる。

 昨年の9月はアミュプラザの新本店の開店にむけての準備でおおわらわだった。来る日も来る日も送られてくる膨大な量のダンボール箱を開け、棚に詰める作業の毎日。まさに焼け石に水のような毎日だった。やっときれいに片付いたと思ったら、もう開店日がせまっていた。

 開店の日は朝から大勢のお客様が来て下さった。広い店内をあちこちご案内し、気がつくともう夕方になっていた。突然「家族全員帰宅せよ」 との電話が入り、帰ると父が危篤だった。閉店時間を見守るように、夜9時半頃亡くなった。開店日と命日。今後何年経っても決して忘れられない日がもうすぐ来る。


★故・会長川崎清の追悼集が9月下旬に刊行されます。「得意冷然 失意泰然」(メトロニュース編集部・編/メトロ書店発行、¥1000)幼少の頃の思い出から、メトログループ創立の話まで。平成7年8月から、昨年の9月までメトロニュースに連載したいたものをまとめました。



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