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今月のTOPへ ブクブクコラム 編集後記
版元さんリレーエッセイ ステンドグラス 編集長の読書日記
メトロ書店専務 川崎紀子 
 秋空が美しい頃となった。以前『空の名前』という本がベストセラーになったが発行日を見ると初版は平成四年一月二十二日だった。もう十年近く前のことだ。京都の美術出版の光琳社という所から出版されていたが色々な事情から、今は角川書店から出ている。
 出版された当時は素敵な本だなと思ったが果たしてこれほどのベストセラーになるとは思わなかった。空の色や風の匂いを写真に撮るのも難しいが、それらをちいさな本のページに閉じこめてしまうのはどうかなと思ったからだ。しかし予想に反して大ベストセラーになった。日頃空を見上げない人々も本の中に、幼い時、若かった時、嬉しかった時、悲しかった時見上げた空を思い出したのではないだろうか。
 『空の名前』は昼の空の写真だったが、それに続いて出版された「宙の名前」は夜空の写真集だった。飛行機事故で亡くなった故・坂本九さんの「♪見上げてごらんー、夜の星をー」がふと口をついてでるような夜の静寂さにひたれるような本だった。
 今では立派なロングセラーになったこの本達はメトロ書店本店のただ一箇所空が見える所に勢ぞろいしている。

空の名前表紙「空の名前」(高橋健司、角川書店、¥2500)




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