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2000年12月5日号・第79号 news@metrobooks.co.jp(←原稿はこちらへ)

21世紀に残したい本は何ですか? お客様にお尋ねしました。
@書名、A著者名、B出版社名、Cコメント
☆KAORU様、女性、40代、会社員
@「永遠の仔」上下、A天童荒太
B幻冬舎、C幼児(児童)虐待が、父母の手によって行われている現実が有るが、なかなか表面化することがない。その虐待された子供たちがどのように成長して、どのような大人になるのか、大人に読んでもらいたいと思う。体の傷は癒えても、心の傷はいつまでも残ることを、知ってもらいたい。今の世の中、「自分が嫌なことは他人にはしない」というのを忘れているのではないだろうか


☆RAIN様、女性、30代、公務員
@「ベルサイユのばら」A池田理代子、B集英社、C少女漫画史に残る名作です。何年たっても色あせない感動があります。
★BOO様、男性、20代、研究員、
@「聖なる予言」、AJ・レッドフィールド、B角川書店、C今まで読んだ本の中で最も他人にやさしくなれる本だから。
☆いとちゃん様、女性、30代、助産婦
@「赤毛のアン」AL・M・モンゴメリB新潮社他、C生きる勇気を与えてくれるから
☆K・F様、女性、30代、大学生
@「人間失格」A太宰治、B新潮文庫
C自分の不器用さに思い悩む時、自分のこれまでの生き方を振り返る時など、人生の節目・節目において、何故か読み返す本です。
 「いまは自分には、幸福も不幸もありません。ただ、一さいはすぎて行きます」という主人公の言葉に、“まだ、自分は彼のように生きる能力を失ってはいない”と勇気付けられ、いつも次の一歩を踏み出しているような気がします。
☆ちゃありーぶらうん様、女性、30代、会社員
@「沈まぬ太陽」A山崎豊子、B新潮社
C世間の普通ではない、いわゆる現代を抉った生き方をする人物が不屈の戦いを挑む姿がまざまざと表現してあり、読者としてもあれこれ考えを巡らされる内容の本です。
★愚者の石様、男性、公務員
@「人生論・愛について」A武者小路実篤、B新潮文庫
Cこの本は私が学生時代に購入した数少ない真面目な本です。
この時期「人生論」の類は3,4作,いろんな人が書いたのを読んだのですが,彼の論が一番自分に合っていたような気がしました。悩み事にぶち当たって,くじけるたびに取り出して読んでいました。この機会にもう一度読み返してみようと思います。
★T・U様、男性、40代
@「竜馬がゆく」A司馬遼太郎、B文藝春秋、
C幕末維新の立役者坂本竜馬の活躍を読み,その先見性と行動力に心打たれました。この本は,現代に生きる日本人に勇気とひたむきに生きることを教えてくれます。

☆A・K様、女性、10代、学生
@「羅生門」A芥川龍之介、B新潮文庫、C高校の授業で読んで、現代人にも通じるものを感じた。この下人は、今の上役の人達のようでならない
☆C・N様、女性、40代、会社員
@「東洲斎写楽はもういない」A明石散人、B講談社、C数ある【写楽本】写楽探しがこの本で終わりを告げたと思うから。私自身多くの写楽探しの本を読みましたがこの本で結果を見ました。とは言い過ぎかも知れませんが何度読み直してもいい本です。
☆しろくま様、女性、10代、学生
@「だからあなたも生きぬいて」A大平光代、B講談社

 この本を読んだときは衝撃でした。こんなにも苦しみ、そのどん底から立ち直った人がいるのかと…。しかし、それと同時に共感も覚えました。それは、私が昔いじめられた経験をもつからです。だから、大平さんの気持ちが良くわかりました。
 
 いじめというのは些細な理由から起こるものです。いじめる側には、いじめられている者の気持ちがわかりません。いじめというのが死にたくなるほど辛いという事がわからないのです。いじめには傍観者もいます。自分は関わりたくない。関わったら次は自分がいじめられる。そういう人だって、いじめられる側から見たら、いじめている側なのです。
 
 私が立ち直れたのは両親のおかげでした。両親が私のことを心から心配してくれている事がわかったからです。でも、大平さんには「おっちゃん」に出会うまで、支えてくれる人がいませんでした。「おっちゃん」に出会うまでを読んだとき、私の目は涙でぬれていました。
 
 立ち直ってから資格を目指す大平さんは自分との戦いだったと思います。後半を読みながら、私は大平さんに「がんばれ、がんばれ」と心の中で思っていましたが、その「がんばれ」はいつしか、今の自分を応援する言葉に変わっていました。やれば出来るという言葉が、この本を読み終わった後のまず初めの感想でした。それと同時に、言葉の重みというものを実感しました。大平さんの「あきらめたらあかん」という言葉が心に響きました。
 
 私がこの本を選んだのは、今この本が青少年に必要だと思ったからです。今の青少年は心に悩みを抱えています。しかし、それを乗り越える根性がないため、逃げているのです。また、そういう子供をもつ親も子供をもてあまし、過干渉や無関心になる一方です。その悩みを解決できないイライラが他人への攻撃、つまり、いじめや学級崩壊につながっているのだと思うのです。ですから、私は、今の青少年やその親たちにこの本を読んでもらいたいのです。
 
 この本を読んで私が勇気と感動をもらったように、多くの人がこの本から何かを感じ取り、人の気持ちを考える事を学んで欲しいと思います。皆がこの本からそういう気持ちを感じ取ったとき、学校からいじめや、学校崩壊がない世の中が来ると思います。
 
 そういうことを願って私は、21世紀へ残したい本として推薦致します。

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