北村薫先生座談会の夜


さる6月27日(金)博多にて、九州ミステリークラブさんとの共催で、北村薫先生の座談会が行われた。MMCからの参加者は、南瓜、アーレッシア、スノーウィ、オニヤンマ、まる、SIN、ふくしまりえ、ナンシー関取、慧、リンウッド、坂本(博多メトロ書店店長)の11名。おいしいお料理を頂きながら、北村薫先生や東京創元社の戸川会長様、九州ミステリークラブの皆さんと楽しいミステリー談義に花を咲かせました。。
くじびき大会では、江戸川乱歩が使用していた原稿用紙などのお宝が当たるなど、大盛況。



<スノーウィ>

博多では、お世話になりました。いや〜、北村先生、作品どおりの穏やかな方でしたねえ。
意外と、気さくにお話してくださって、本当に楽しい会でした。そして、何にでもミステリーを感じる、抜群のセンスの方でした。いつも、文面での二次元的なお付き合いも、こうして直にお会いできるというのはさらに作品のイメージもふくらむというか・・・うれしいことです



<ふくしまりえ>

 北村先生は気がついたらそこにいらっしゃった、という感じでまさに自然体で穏やかな方でしたね。お話上手でユーモアのある方で、サービス精神旺盛!!まさかラーメンズについてもあんなに詳しくお話くださるとは(笑)違う意味でも個人的にはとても楽しかったです。阪神タイガースとダイエーホークスの日本シリーズ、実現するといいなぁ…。


<SIN>

「かの時に言いそびれたる大切の言葉は今も胸に残れど」
北村先生にお会いできるー、それは私にとって初恋の人に会うようなもので、柄にもなく、ときめいたりしていた。『あしながおじさん』の中でジュディが、汽車がレールを走る音を「あしながおじさんに会いに行く」という歌に聞きなした、と云っているが、蓋し、至言である。たまたま久留米まで出張がある日であったのだが、、船やJRでの移動中もー仕事中もかー心は夜の座談会のことばかり。あれを聞いてみたい、これを話してみたい、と、気分は殆ど「恋するヒト」のノリであった。

 この座談会に参加するにあたって、私が初めて手にとった本がある。「時と人」三部作。お恥ずかしいことに未読であったのだ。だが、読むべき時に読んだ、という気がする。読んだ直後なので座談会での話についていけた、とかそういうことではない。座談会の半月ほど前になるだろうか、私は授業で(ご存じの方も多いだろうが、高校の国語教師を生業としている)たまたま石川啄木の歌を数首取り上げていたのだ。その中に「かの時に」の歌があった。高校一年生の男の子が大半のクラスであるが、「この歌が好きだ」と多くの子が云った。なるほど、すとん、と心に落ちてくる。自分のほろ苦い思いが甦ってくる、と云った子もいた。彼らの感性を改めて認識した。啄木にこんな歌があったのか、と今更ながら我が身の不勉強を嘆いた。その直後である。『リセット』を読んだのは。主人公達の密やかな恋心を象徴するかのように、「かの時に」のフレーズが繰り返される。思わず知らず、涙ぐんでいた。恋心とは、かくも切ないものか。「大切の言葉」ってところが一番いいよ、と云ったやんちゃ小僧の顔も浮かぶ。?だから、読むべき時に読んだ、と思うのである。何も知らぬままに読んでいてはこれほど「心に残る」ことはなかったかもしれないから。

 さて、「思い人」に無事逢えた座談会本番。一人一回ずつ自己紹介がてらに思いのたけを打ち明けることになった、の、だが。とりあえず、話をしたものの、自分が云いたかったことをうまく語ることができなかった。これで言葉の指導をしているのだからイヤになる。とまれ、やはり「大切の言葉」とは「言いそびれ」てしまうものなのだな、と実感してしまった次第である。

↓浮かれ気分の女性会員たち(リンウッド、SIN、ふくしまりえ、慧)


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